第5章【Ubiquitous】ユビキタス3
2021/10/29
ショーンは己の【真鍮眼鏡アイヴィー・ヴァイン】を耳から外して、クラウディオに手渡した。 彼は自分の四角い眼鏡を外し、代わりにショーンの眼鏡をカチャリとかけた。ショーンの丸い形の眼鏡は、面長の彼にあ ...
第5章【Ubiquitous】ユビキタス2
2021/10/29
アントンはしばらくメソメソし、時々グシュンと持参の毛布で鼻をかんでいた。(おそらくショーン用の毛布だった。) 「まあ……僕も拘束されてるようなもんだし、ただの事情聴取だって」 「………ヒック……グス ...
第5章【Ubiquitous】ユビキタス1
2021/10/29
[意味] 遍在する。同時にあらゆる場所に存在すること。 神があまねく場所に存在すること。 [補足] ラテン語「ubique(遍在する)」に由来する。1989年に米ゼロックス社のマーク・ワイザー氏が『コ ...
東京の女子高校たちのアイスコーヒー
2021/8/1
井出理香子は高校生にしては多くの趣味をもっている。まずは音楽鑑賞。小さい頃から習っているピアノ、高校から始めたベース。観葉植物を育てること。そして、最後にコーヒーがある。 コーヒーを淹れるには多く ...
更新記録 2021/08
2021/8/31
2021.08.31 本日は、8月の日記を更新しました。 はえー海がまぶしいンゴ……この日記、いつもTwitter上に書いたものをまとめているんですが、文章にしたものを他の小説投稿サイトにも投稿したい ...
140字日記 2021/07
2021/9/30
140字日記とは Twitterの最大文字数を使った日記のことである。普通に日記にもなるし、製作記録にもなるし、あとで引っ張り出してネタに使えるかもしれない。作業の合間にゲームやって今までで一番のんび ...
東京の女子高校たちの浜辺の漂流物
2021/8/1
「今日はこれからカニを食べるの」 「良かったね」 「マリーも一緒に食べよう」 「は?」 夏休みが2週目に入ったある日の夜。赤いカニ爪を持ちながら、タブレット越しに理香子がニッコリと微笑んだ。 &nb ...
第4章の絵
2021/9/9
第4章1 「あーもう、すっかり尻尾が蒸れちゃった」 「白衣だと仕舞わなきゃいけないの? 尻尾が大きい人はどうしてるんだろ」 「蟻食族の先生は大きな尻尾袋にしまっていたぞ」 「じゃあ金鰐族くらい大きかっ ...
第4話【Gargoyle】ガーゴイル3
2021/10/29
「モイラ君、町長事件はどうなったかね?」 サウザス出版社の社長ジョゼフが、丸眼鏡をクイっとさせて、社内の奥にいる新聞室長に状況を尋ねた。 新聞室の室長モイラは、記事の原稿をチェックしながら冷徹に答 ...
第4話【Gargoyle】ガーゴイル2
2021/10/29
あれから机に突っ伏した後、緊張と不安のまま眠り込んでしまった紅葉は、お昼をとうに過ぎた3時半に、警察官に起こされた。 想定通り、10年前の事件について質問されたが、何も知らないと正直に伝えた。予想 ...