第3章の絵

第3章1

「鍛冶屋トールって高級武具たくさんあるけど、防犯は大丈夫なのか?」
「うーん、分かんないけど、夜はちゃんと戸締りしてるぞ」
「戸締りで防げるもんなのか?」
「ドアを開けたらたくさん刃物が降ってくる仕掛けになっている」

- 裏話 -

鍛冶屋トール回です。
なんといっても螺旋階段です!写真を漁りまくりました。支柱のない奇跡の螺旋階段「ロレット教会」の伝説(旅行サイト「サライ」)をはじめて知りました。まあ普通に鍛冶屋の階段には支柱ついてますが。螺旋階段は浪漫ですね。

刀剣の種類もいろいろ調べました。ペルシャの曲がった刀シミター(wiki)とか、東南アジアの波型の短剣クリス(wiki)とか好きなんですね。それっぽい刀剣もいろいろ飾ってます。質感それっぽく描けてお気に入りの挿絵です。

下記の本は武器の参考書籍です。

編:ダイヤグラムグループ
マール社から出ている武器説明集です。古代から大戦の武器まで満遍なく説明されており、ご家庭に一冊はもっておきたい本です。
こちらの本では刀剣や大斧などを参考に書きましが、それ以外にも拳銃、ライフル、手榴弾や大砲、魚雷やミサイルなど、本当に多様な武器がデザイン別にくまなく収録されており、一冊あると便利です。

著:ハービー・J.S. ウィザーズ
上記の本「武器」と違い、こちらは刀剣オンリーの全編カラー本です。刀剣のほかに槍、斧もあります。
こちらの本はフルカラーということもあり、細かい柄や刀身の装飾も丁寧に解説されています。ナポレオン時代の剣、ロシア帝国の剣など、国の歴史ごとに分別されて歴史の勉強にもなります。

第3章【Thor】トール1

[意味] 北欧神話に登場する、雷鳴と稲妻を司る軍神。鉄槌「ミョルニル」を武器に持つ。 [補足] 神々のなかで最も力が強く、赤い髭を蓄えている。全知全能神オーディンの息子で、若い戦士たちの指導者でもある ...

 

第3章2

「ヴィクトル先生……その椅子、体に合ってますか?」
「ああ、オックス州製の椅子でね。素晴らしく身体にフィットしている」
「(いやフットレストの位置…!)そうでしたか、それは良かった」
「父ちゃんのお気に入りだもんな。家に母ちゃん用のもあるし」
「(夫婦でフットレストの位置…!)素敵ですね」

- 裏話 -

図書館みたいな本が並ぶ、サウザス病院の院長書斎室です。
本棚は浪漫。蛇と医療の神アスクレピオス(wiki)の彫像がお気に入りです。彫像メインすぎて蝋燭台としての役割いらなくね?な感じですが気にしない。

第3章を初めて書いた時は、まだ時間や単位をオリジナルにしようか迷っていて、オリジナルにする場合、ギリシャ神話の神様から単位を取ろうと考えていました。結局、難解すぎたので現実と同じ時間と単位を採用したのですが、このアスクレピオスだけが残滓として残った感じです。

アスクレピオスは、ギリシャ神話をテーマにしたゲーム「アサシン クリード オデッセイ」。手前にあるスタンドは、エミール・ガレを参考にしています。

製作:ユービーアイ
まさかのゲームが参考資料です。内容は主人公がアサシンの道を選び、古代ギリシア世界を巡る冒険物です。膨大な資料から当時のギリシアが再現されており、実際に暮らす様子を体験できます。
こちらのゲームはなんといってもディスカバリーツアーがやばいです。ゲームで何となく見て去っていった建物や風景を丁寧に解説してくれます。アスクレピオスの神殿に感銘を受けて彫像として登場させました。

著:鈴木 潔
アール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家エミール・ガレの、生涯と作品を紹介した資料本です。
こちらの本はもともと実家にあって何度も眺めました。コンパクトなサイズでありながら、みちっと情報とカラー写真がつまっていて美しい工芸品の数々に惚れ惚れします。同シリーズのルネ・ラリックの本もお薦めです。

第3章【Thor】トール2

 北大通りを、まっすぐトボトボ、西へ歩く。このままずっと西へ行くと、酒場ラタ・タッタに到着するが、まだ帰るわけにはいかない。  カランカランと、鉱山夫の子供たちが、路上で車輪を転がして遊んでいる。ちょ ...

 

第3章3

「ショーン君、ナッツをどうぞ」「いただきます。あ。甘い」
「ああ。砂糖をまぶしてもらったんだ」
「いいですね。ナッツはやっぱ砂糖ですよね」
「え、塩も美味しいよ?」「ナッツには砂糖だろ」「砂糖が合うよね

「………。(ドバー)」「ああっ、勝手に塩をまぶすな。紅葉!」

- 裏話 -

コリン駅長と酒場ラタ・タッタの絵です。
モフモフ栗鼠の尻尾がうまくかけました🐿
絵葉書っぽいサイズ第2弾。当時あまり酒場の内装を考えていなかったので、細かいところはこの時に考えました。

マグカップのデザインは、かっこいいデザインを目指したくて、紋章になっています。紋章って今まで漠然とした知識だったのですが、盾をモチーフにしていて、家ごとの守りと誇りを表すんですね。小説内に登場する茶器はだいたい花柄なんですが、紋章のほうがピッタリだなと思い、このデザインにしました。

著:スティーヴン・スレイター
紋章学の決定版のような大型本です。紋章の成り立ちから、ライオンや鷲の立ち姿の意味、現在の国の紋章に至るまで、多くの資料が載っています。紋章の発祥は、騎士たちの所属を表す盾や兜飾の図案なんですね。
こちらの本は、紋章デザインはもちろん、紋章にとって欠かせない兜や盾のデザインも詳しく載っています。複雑で難解な図案にもちゃんと意味があり、詳細な説明がなされています。

第3章【Thor】トール3

「あの金鰐の下衆野郎は! 品位に欠ける!」  ヴィクトルがこんなに激昂している姿は、久々に見た。ショーンは吃驚して息を呑み、ユビキタスは静かに下を向いて笑ってる。 「彼に殴られた役場の人間が、毎週のよ ...

 

photo dr_Roehrig by pixabay